完璧な映画。

2016/05/31(Tue) 10:49
日々のつれづれ

twitterのTLで『キャロルは完璧な映画だ』というツィートを見た。完璧ですか、完璧ねぇ…。私は違うと思う。捨てがたい良さはあるし、俳優陣が頑張ってる。でも、映像美もストーリー展開も狙っている気配があからさまで、100点満点でせいぜい70点くらいかと。
今時の若い人たち、最近映画を見始めた人たちは、どこまで遡って見るのだろう。昔は、監督や派ごとの特集上映、回顧上映があった。BS放送やWOWOWも、今ほど大衆的・売れ筋路線ではなく、凝った作品、知られざる存在の作品を発掘して流してくれた。映画好きの友人宅に集まって、VHSやレーザーディスクで今月は黒澤、来月は成瀬と楽しんでいた。
いまはそういう見方をするのだろうか?東京は別として、地方ではどうなのだろう。
もちろん、遡って見なくてはならないわけではない。映画は時代固有のものだから、その時代の空気、社会の在り方を知らない後世の自分たちが、どれだけ見返したとしても本当の意味で理解したとは言い難いだろう。
でも、『完璧な作品』はキャロルではなく、例えば黒澤の蜘蛛巣城や、フェリー二の甘い生活や、ブレッソンの抵抗なんだと思う。

テレビドラマでもそうだ。
私はTrue Detectiveを愛しているが、史上最高傑作ではない。史上最高傑作は、バトルスターギャラクティカであり、The Wire だ。それらに続く傑作ドラマ、Deadwood 、Mad Men 、In Treatment にも及ばない。(True Detectiveはひっそりと偏愛すべきドラマだと思う。)
でもやはり、どんなに傑作でもドラマは映画以上に遡っては見ないだろうから、True Detectiveが最高傑作になってしまう。いやその、それが悪いわけではない。でもね、でもね、同じ刑事物だったら、せめてヴァランダー(第4シリーズが放送されたとは知らなかった。当然マーティンソンはいない)を見てほしい。
ロブソン・グリーンのWire in the Blood も見てほしい。そのあとで何が最高傑作かを考えてほしい。

などというのは年寄りの繰り言だ。わかっちゃいるけどやめられない。

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