「The Class」

2010/07/20(Tue) 07:39
movies

ローラン・カンテの「クラス」を見てきた。とーにかくめちゃくちゃ面白い映画だった.

The Class (Entre Les Murs)
B002AG2NTI

9月は新学年始まりの月、バカンス後の中学校は夏の余韻をそのままひきずり、やや混乱気味。落ち着かない子供たちがわらわらと、ざわざわと、椅子に腰を落ち着けるのも困難な風。フランソワ担当の4年3組も同様で、55分間の授業を続けるのに彼は日々悪戦苦闘している。
パリ20区は移民の多い町で、クラスの構成メンバーもカラフル。勉強なんてどうでもいいさと流れていきがちな彼らに、フランソワは美しく正確なフランス語を話せるようになってほしい。話せるようになれば、彼らの前には別の世界が広がるかもしれない。どういうフランス語を話すかによって人生の選択肢が増えることを彼はよく知っているが、生徒たちにはわからない。それでも諦めるわけにはいかない、『接続法半過去』を辛抱強く説明するフランソワ。
マリ出身のスレイマンは心を閉ざしがちだが、心根は優しく、学びたい気持ちを持っている。中国人のウェイは穏やかで成績優秀、両親は不法滞在者で強制送還の可能性が常にある。去年はフランソワとうまくいっていて、クラスをまとめてくれていたクンバは、夏休みが開けたら突然変わっていた。何があったんだ?とフランソワは尋ねるがクンバは答えない。利発なエスメラルダはクラスメートに影響力を持つから、彼女とのやりとりには気を遣わねばならない。そしてフランソワはそれに失敗し、抑制がきかなくなり、結果スレイマンの爆発を招いてしまう。彼は常々他の教師たちの批判の的で、懲罰会議にかけられそうなのをフランソワがなんとか防いできた。しかし今度は無理だ。

フランス語は厳格、厳密な言葉なのだなあと痛感した。そしてそれをどう操るかによって、出自が知れ、ある種の人の価値が決まってしまう。勿論100%そうだとは言わないにしても、人となりの重要な要素である。フランソワは丁寧に緻密に指導しようと根気よく頑張るが、言葉への直感を最終的に体得するためには生徒自身の努力が必要だ。中学2年の子供たちに人生を真剣に考えよというのはなかなか厳しい要求だけれど、言語を獲得するのに最適な時期は、この今なのである。

この映画の主役はフランソワと子供たちだが、もう一つの主役はフランス語だと思う。だから字幕でしか見られない私には映画の面白さが半分しか分からない。ものすごくもどかしい、どうしようもないことだが。

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