バトルスター・ギャラクティカ4#70 Someone to Watch Over me

2010/06/10(Thu) 09:44
Battlestar Galactica

戦士の酒場にピアニストが入った。彼の奏でるピアノに苛つきながらも惹かれるスターバック。
「同じ曲ばっかり弾くのやめてくれない?そのだらだらしたメロディ、頭にくるわ。」
「同じのを繰り返してるわけじゃないよ、作曲してるんだ。」

地球に代わる次の居住地探査の仕事は続いている。スターバックはCAGとして毎朝同じ台詞を唱え、パイロットたちに任務の指示を出す。毎日同じことの繰り返しだ。
朝目覚めて鏡を覗くと、そこには屍となった自分自身の顔が映っている。私はいったい何者で、何のためにここにいるのだろう。誰が私を生かしているのだろう。そもそも本当に生きているのだろうか。ギャラクティカの目的も、私の目的も、今はもうわからなくなってしまった。

修理をしてもギャラクティカがジャンプに耐えられるのはあと数回だろう、とチーフは報告する。それを聞いてもアダマはまだ諦められない。

評議員に選ばれたソニア・シックスは、監房にいるブーマーの引き渡しを要求。目的は彼女を反逆罪で裁くため。キャヴィルと共謀して大勢のサイロンを殺した彼女が有罪となり死刑を宣告される可能性は、限りなく高い。それを知ったチーフは心穏やかではいられない。

ギャラクティカが大きな音をたててきしんでいる。地震のように揺れて、まっぷたつに裂けてしまうのではと思うくらいだ。

サムは昏睡から覚めないまま。何らかの意識の流れが脳内を巡っているのかもしれないが、わからない。やりきれない気持ちで、サムの手を握るスターバック。

チーフはブーマーのことが今でも好きだ。恋人だった彼女、覚醒してアダマを撃った彼女、キャリーに撃たれて彼の腕の中で死んでいった彼女、どのブーマーも鮮明で、彼を捉えて離さない。

元気がないスターバックを励まそうとヒロは彼女を自室へ招待する。(ヒロは仲間をよく見ていて、本当に優しいなあ!まさに心優しき偉丈夫。)彼が部屋の奥から取り出してきたのは、スターバックの私物が収められた箱。彼女が死んだとされた後、彼はそれらを手に入れて保管してくれていた。スターバックはその中からカセットテープだけを取り出す。あとはヒロが持ってて。
ヘラはお絵描きに夢中だ。色とりどりのビー玉のような星が並んだ絵をスターバックにプレゼント。彼女はちょっと元気が出た様子。

ブーマーのもとを訪れるチーフ。ブーマーも言う、あなたの腕で死んだ時からずっとあなたのことを思わない日は無い、と。憎もうとしてもダメだった。それを聞いたチーフは感極まった表情、「もし俺が自分がサイロンだとわかっていたら‥」それは言っても詮無いことだ。大事なのは今。残された時間を大切にしなくては、と彼女は手のひらを彼に向ける。ガラス越しであっても手と手を合わせれば、サイロンはビジョンの投影ができる。目の前に広がるのは、彼等が結婚していたら実現していたであろうマイホームと、幸せに暮らす二人。あまりのリアルさにチーフは驚き逃げ出してしまう。

再びバー、スターバックとピアニスト。彼の作曲は少し前進していた。(彼の弾くピアノの音色がやや外れ気味で、修理と調律が必要であるのがリアルだ。)
そのメロディは、喪失の哀しみ、失ったものに対する憧憬の色を帯びている。彼が旋律にのせたい思いをスターバックが理解していることを、彼は少し嬉しく思う。またスターバックの抱える絶望感を、彼も感じ取っていた。
彼女はピアニストに、父と自分とピアノについて語る。小さい頃、父がピアノを弾く隣に座っているのが大好きだった。父が教えてくれた曲を一生懸命に練習した、彼を喜ばそうと思って。その曲を弾いていると幸せであると同時に悲しくもあった。
更にスターバックは、地球で見た自分の姿について、彼に話す。船団を先導して地球へ向っていたときの、クリアーな実感が今は全く無くなってしまった。人生で初めて、正しい場所ですべきことをしているという実感があったのに、今はまた迷いの中だ。
彼も自分の過去を語る。自分は子供のためにピアニストを辞めて正業に就いてほしいという妻の元を去った。それを聞いてスターバックは怒る、私の父と同じじゃない!子供に何をしたかわかってるわけ?
スターバックは父への怒りと憧れ、父親の愛情への渇望をずっと持ち続けている。ピアニストはスターバックに、お父さんが教えてくれたその曲を弾いてほしい、と頼む。君はお父さんを罰するためにピアノを辞めたんだな、と彼。人を罰すればそれは自分にも返ってくる。父を許さない限り、彼女は自分のことを許せない。封印を解き、ピアノを弾こうとピアニストは彼女を誘う。傷付くことは決してないのだから。
スターバックがぽつぽつとたたく音を、ピアニストは辛抱強く拾っていく。彼女はふと気付く、さっきヘラがくれた星の絵、あれはまるで音符のようだ。絵を五線譜に照らし合わせて、その通りに音を書き出してみる。そして彼女とピアニストが再現した曲は、タイたちを覚醒させたあの音楽だった。驚愕するタイら。その旋律を書いたのが、ヘラだと知って更に驚く。ヘラの存在は一体?

チーフはブーマーのもとを再び訪れ、夢のマイホーム世界に耽溺する。なんと美しく幸福で平和な世界なのだろう。そこには彼等の愛娘の姿もあった。歓喜に身を震わせるチーフ。
そして彼は、ブーマーへの逮捕状にサインしないでください、とロズリンに懇願する。もちろんそれは聞き入れられない。ブーマーを絶対に死なせたくないチーフは非常手段に出る。彼はブーマーとその他エイトの見分けがつくが、他の人間たちにはわからない。彼はエイトとブーマーを入れ替え、ブーマーは檻の外へ。
彼女はアセナを襲いトイレの個室に閉じ込め、彼女の目の前でヒロとセックスをし(ヒロ、わからないのかー(涙)わからないよなあ)ヘラを奪う。
ラプターでギャラクティカを脱出する直前、ブーマーはチーフを誘う。あなたなしではやり遂げられない、いっしょにきて。これは本音だったのかどうか。このときチーフは貨物トランクの中にヘラが押し込まれていることを知らなかった。
気付いたアダマたちが必死に阻止しようとするも、ブーマーはラプターを発進させ、船体すれすれの場所でジャンプしてしまう。その結果、ギャラクティカは更なるダメージをこうむることに。そしてロズリンはヘラを失ったことを知り倒れる。
ブーマーは最初から計画していたのだ。エレンをだしにギャラクティカへ戻り、ヘラを奪ってキャヴィルに差し出すことを。そのためにチーフを誘惑し利用した。チーフに語ったことが全て嘘だとは思わないが、彼を利用するための策略だったことは間違いない。サイロンは人間だけではなくサイロンをも欺くのである。
アセナは子供を失っただけでなく、夫を信頼する心もずたずたに引き裂かれた。人型の個体差に気付けとヒロに要求するのは酷だが、わかってほしかった。ヒロなら気付くと思ったのに。

スターバックがヒロから貰ったテープは、父の弾くピアノ曲が入ったものだった。彼女はその曲をサムの枕辺で聞く。
そしてチーフはブーマーがヘラをさらったことを知り、自分が取り返しのつかない過ちを犯したことを知る。

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2010/06/12 03:09 [ 編集]
Ayano MAILURL

atsumiさん、こんにちは。
ヒロ、気付くと思ったのに……そりゃないぜ(T T)
でも最近ヒロ不足で、かわりにドールハウスで補充してたので(笑)今回は出番が多くて嬉しかったです。
ロズリンの夢に出てきたのはアテナじゃなくてブーマーだったとは。
利用されてただけのチーフも気の毒でした。完璧な絆を持つと思ってたサイロンも今では互いに騙し合う。キャヴィルも嘆いてたけど、人間に近付けば近付くほど完璧さから遠のいていくんですねぇ…。
なんだかこのところ話が一気にどこか(っていうか結末)に向かって加速してるというか、難しくて理解するのに一苦労です^^; もちろん最後にはすべて答えが出るのでしょうね。その答えを早く知りたいような、でも終わってほしくないような、複雑な心境です。

2010/06/14 05:59 [ 編集]
atsumi MAILURL

Ayanoさん、こんにちは。
相手の状況を冷静に観察して適切な対応をとれるヒロ、思いやりのあるフェアな彼をしても見分けられなかった~というのがせつないし、しんどいです。ブーマーの策士ぶりが際立っていた、というのもありますが。それも生き延びるため、なんだけどね。
人型のナンバーごとの個性、モデル内の個体差、本来どこまで想定していたのでしょうね。なるべく均質で民主的で平和な拡大再生産を願って作られたのだけれど、現実は創造主の望み通りにはいかないものです。
Ayanoさんのおっしゃる通り、一気に加速して、収束していきます。最後の『カタルシス』を皆さんがどう受け止めるか、楽しみです~。

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