バトルスター・ギャラクティカ4#68 No Exit

2010/06/06(Sun) 12:35
Battlestar Galactica

エレンはニュー・カプリカ反乱軍を裏切ったため、夫タイの手により処刑された。そして人型サイロンである彼女は再生する。
サムは命をとりとめたが、脳内には銃弾が入ったまま。それを取り除かないと彼の命が危ないが、その銃弾によって彼は記憶を取り戻す。2000年前の地球での記憶を。「俺たちはよくあの海辺にいた。時々エレンもいっしょだった。彼女は水辺が好きだったからな。」

18ヶ月前。
「おはよう、ジョン」キャヴィルはジョンという名前が大嫌いだ。エレンはそんなことおかまないなしにジョンと呼び続ける。「だって、父の名にちなんで付けた名前なのよ」エレンは人型の創造主なのだった。
愛して目をかけてきた息子キャヴィルは、昔と全然変わらない。エレンにとっては、人間対サイロンという二項対立の図式は無く何をどう捉えるかなのだが、キャヴィルは違う。現実はエレンの考えるような理想とはかけ離れてしまった。
エレンはキャヴィルが人類への復讐の虜になっていることを批判。そこから脱却して更に優れた存在になるという道があるというのに、なぜそれを選べないのか。
「正義だよ。人間どもの奴隷として扱われてきたことに対する正義を果たさなくてはならない」
キャヴィルは今の自分に大不満だ。なぜこんな不自由な体にしてくれたんだ。人間に模しただなんて。自分はもっと無限の能力が欲しかった。視力も聴力も言語能力も、限界が有り過ぎる。我々の5人の創造主は神がそう望むからと言って、こんな馬鹿げたボディに我々を押し込めたんだ。
不自由ではない、とエレンは語る。私はあなた方に『自由な意志』を与えた。創造性に富み、他への共感を持つことができる、他を愛することができる。 
ギャラクティカの攻撃により再生船が破壊される。人型は生物学的な方法では再生できないのだから、再生船を再建しなければならない。「健闘を祈るわ」とエレンはあっさり言うのみ。だがそれにはエレンの協力が不可欠で、キャヴィルとブーマーはエレンに教えろと強く迫る。教えないのなら、脳を切り開いてでも見つけてやる。

現在。
機械室でFTLドライブを止めた時、チーフは壁に大きな亀裂があるのを発見。船がかなり傷んでいるのだ。アダマは修理を命じる。
サムが目覚めた。彼は、取り戻した記憶を全て皆に話したいと目を輝かす。「俺たちは全員同じ研究機関で働いていた。タイとエレンは結婚していて、チーフはトーリにぞっこんだった。核攻撃の後、俺たちは地球の軌道を周回している船にダウンロードされたんだ。」どうして再生技術なんて発明したのかしら?とトーリ。「発明したんじゃなくて、コボルからのオーガニックメモリーを移植して復活させようと頑張ったんだ。そしてエレンが飛躍的な活躍をした。」伝えたいことはまだ山ほどあったが、彼の体が危険な状態にあるとコトルがドクターストップをかける。
誰もいない評議会席にロズリンとリーが佇む。。机上には血まみれの書類が散らばったままだ。彼等のことを時にはうとましく思ったけれど、我々が文明人であるために彼等は一生懸命だったのよ、とロズリン。
リーは新しい評議会を召集しなくては、とロズリンに進言する。そして彼女は「あなたが集めなさい。大統領という肩書きはあっても、私はもう職務を遂行することができない」とリーを後継者に指名。「あなたは時々、正しいことをやろうと頑張りすぎて、スマートに事を運べないことがある。それだけが心配よ。」ロズリンの体調はかなり悪いようで、咳き込む姿が痛々しい。
 
チーフの調査の結果、一つの亀裂だけではなく船全体が消耗してぼろぼろになっていることがわかった。

再びサムが語る。なぜ12コロニーへ行ったのか。別の種族を見つけ、彼等に警告することが目的だった。彼等は人口生命体を作ろうとしていたから慎重に行うべきだと。しかし我々が到着した時、既にセンチュリオンとの戦争が始まっていた。彼等はハイブリッドを既に発明していたが、自力で生きることができなかった。そこで我々はセンチュリオンと取引きをした。戦争を止めれば援助すると。そして我々は8体の人型を作り、再生技術を与えた。
そこまで話して、サムはけいれん発作を起こし意識不明に。
サムの話を聞いたタイは、人型を作ったのが我々だということは、人類を滅ぼす原因を作ったのも我々だと考える。一方チーフは第一次サイロン戦争を停止させたのは我々なんだと言う。「でもコボルの人間たちが私たちを創ったのよ」とトーリ。ニワトリと卵の話になってしまう。
サムの頭の銃弾の位置が判明したが、取り除けば甦った記憶が失われてしまうかもしれない。しかしサムには言語障害が起こり始めていたから、話すこともままならない状態。手術するか否かの選択を迫られた『妻』スターバックは、サムの意志に反して手術を選ぶ。サムには、なんとしてでも生きてほしいから。
手術前のわずかな時間に話せるだけ話そうとサムは懸命だ。一番最初はジョン・キャヴィルを作った。そして彼が、他を作るのを手伝ってくれた。センチュリオンには唯一神がいたから、彼等が愛と慈悲の心を持てば、終わり無き暴力の世界は終わる、とエレンは主張。しかしキャヴィルは慈悲の精神を拒絶。モラルにも背を向け、我々を個室のようなところへ閉じ込め、殺した。我々は新しい体へダウンロードされたが、過去の記憶へアクセスするのをキャヴィルが邪魔したため我々は違った記憶を持つこととなった。サムは7番目の人型の名前を思い出した、ダニエルだ。彼は死んだ。「ソール、船団に留まれ。奇跡がおきる。天使からの贈り物がここにあるんだ!」サムは叫びながら、手術室へ運ばれて行く。
タイが自室に戻ると、カプリカ・シックスが「赤ちゃんが動いたわ」と報告。二人を愛おしむタイ。

キャヴィルは本当にエレンの頭を切り開くつもりだ。サイモンが準備を進めている。キャヴィルは一貫してサディストである。カプリカでエレンたちが人間と交わり、人間が滅びていく様に苦悶する姿を見て、彼は楽しんでいた。タイの拷問も楽しかった。「あなたは自分は完璧なマシーンだと言うけど、あなたをかりたてているのは、人間固有のちっぽけな感情、嫉妬と怒りなのよ」そしてダニエルを殺したのも彼だ。
「じゃあ俺をこんなふうにしたのはいったい誰だ。救いがたく失敗だらけの壊れた存在なのだとしたら、それは誰のせいなんだ?あんたじゃないか!」それは違う、とエレン。あなたは失敗なんかじゃない、あなたが自分自身を受け入れることができれば、あなたは良き存在になれる。何にだってなれるのよ。私はあなたを愛している、私が創ったのだもの。エレンの差し出した手をキャヴィルは拒絶。

ギャラクティカは枠組み自体が内側から滅びつつあるような状態だった。肉眼では見えない編み目のような細かい亀裂が柱全体に広がっている。壁の亀裂を塞ぐだけでは解決しない深刻な状態である。チーフはサイロンのオーガニック樹脂の使用をアダマに提案。もしかしたら、鋼板の内側からその樹脂が成長して、柱を強くしてくれるかもしれない。アダマは一度はその案を却下するが、自室の壁の醜い亀裂を見て考えを変える。できることはなんでもやれ、この船を助けるんだ。

サムの手術は成功するが、昏睡状態のままである。
ブーマーはエレンをラプターに乗せてベースシップを脱出。ギャラクティカへ向う。

人型サイロンの創造記が語られる興味深いエピソード。慈悲深い女神のようなエレン、そのprodigal sonのようなキャヴィル。と文字にしてしまうと、陳腐なステレオタイプになってしまう。
キャヴィルは以前から神なんてくそくらえだと言ってきた。自分は神と対等の存在になれたはずなのに、エレンがそうは創ってくれなかった。創造主になるべきなのは、彼女ではなく-もちろん神でもなく-自分のはずだったのに。彼はずっと彼女を恨んできたのだろう。再生船を破壊されてしまった今、もう時間は残されていない。なんとしてでも超越的存在へと進化しなくてはならない。そういう彼の強欲(貪欲)ぶりも、人間らしいといえばそうなのだが。 同時に滅びつつあるギャラクティカ。乗員たちの争いがやみ、フレッシュなスタートをきろうと思っても、老体には限界がある。その限界を認めるのは、アダマにとって身を切られるように辛いことだ。サイロンの技術でどこまで再生するのかわからないが、swan songを用意してやる時が近付いてきているのは間違いない…。

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