オーシャンズ13

2007/06/30(Sat) 10:02
movies

リリーことキャサリン・モリスが新宿で美しく可憐な姿を披露していた頃、ワタクシは「オーシャンズ13」を見てました。コールドケースに劣らず素晴らしかったわ!などとは口が裂けても言えないんだこれが。11は内容すっかり忘れてしまったし、12は見てない、出演者の誰かのファンでもない。ま、タダでしたからね。
ホテル王バンク(アル・パチーノ)に騙されて心筋梗塞で倒れてしまったルーベンの仇をとるべく、再びオーシャン(ジョージ・クルーニー)が立ち上がる。もちろん仲間全員が集結、ルーベンのためならたとえ火の中水の中、ぜーったいヤツをへこませてやるーっっ!という簡単なおはなし。
バージル(ケイシー・アフレック)がメキシコのダイス製造工場で働いてるところのテイストだけ、やや私のツボかも。「革命児サパタを思い出せ」というのんだくれバージルのヨタ話(壁には『テキーラ・サパタ』のポスターが)に乗せられてストライキが始まっちゃう。くだらないけど、そこだけは好きな感じ。なので、バージルと兄ターク(スコット・カーン)の二人だけで私は十分。あとは要らないっす。
ロス先生、いやにすっきりしちゃって。ちゃんと食べてますか?エレン・バーキンの胸がどうも不自然に見えてしょうがなかった。とにかく結末が決まってるし、オーシャン側が全然ピンチにならないので緊張感ゼロなんですよ。日本がお得意様なのか、日本向けのサービス・シーンが妙に多くて苦笑するのみ。13で打ち止めにしたほうがよろしいかと。

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Law&Order SVU S1#22 Slaves

2007/06/27(Wed) 21:06
FOX系

アンドリュー・マッカーシー登場。穏やかだがやや病的にも見える実業家モロー。人を支配し、虐待し、思うがままに操ることに快感を覚える人間。その毒牙の犠牲になったのは、まず妻、そして不法滞在の少女。最初は優しく接し、徐々に痛めつけ恐怖を与える。そして決して逃げられないよう、巧みに『調教』を施す。妻は娘を守るために耐えていた、そこへルーマニアからNYに渡ってきた少女イリーナが現れる。これで自分は逃れられる、夫の虐待から逃れるには、自分の代わりがなくてはならない。だから必死に夫に協力し、イリーナを探しにきた叔母を殺してしまう。もしイリーナがいなくなったら、また自分が夫の餌食になる日が再開してしまうから。
この悪質な事件を捜査する一方で、SVUのメンバーたちは心理カウンセラーとの厳しい面接をこなさなくてはならない。彼女の質問は容赦なくメンバーの心の深い部分をえぐってくる。ボスはアルコールへの絶ちがたい欲望を吐露し、ステーブラーは自分の家族と犠牲者たちの間で苦しみ揺れる心情を語る。
モローが妻やイリーナを虐待・拷問していたことが明らかになり、巧妙に隠されていたイリーナも見つかった。しかし哀しいかな、イリーナは見つかってしまった自分が悪い、とおびえている。じっとして音をたてないようにしていた、ご主人様にそう言われたから。彼女が元通りになるには、どれくらい時間がかかるだろう。苦しみはまだ続くのだ。
メンバー全員の面接が終了し、カウンセラーは宣告した。即刻異動させなくてはならない人物が一人いることがわかった、と。事件と事件の間の、束の間の休息時間を笑って過ごしているメンバーの中から、誰が去らねばならないのか。

これでS1が終了。S2冒頭で面接結果の異動が明らかになります。後任がこれまたいい味出しているので、異動も仕方ないかと思うけど、ちょっと寂しい。
ダレる話が一つもなく、多少の差はあるにしても毎回高水準でした。なるべく早い時期のS2再開を希望します。

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「300」

2007/06/25(Mon) 18:23
movies

友人には「つまらん!見る価値なし!」とざっくり斬られてしまいましたが、なにがなにが、私は大満足。大変充実しておりました。
紀元前480年、スパルタ王レオニダス(ジェラルド・バトラー)のもとへ、ペルシアからの使者がやってくる。「土と水を与えよ」降伏して服従せよという使者の言葉を、レオニダスははねつける。ペルシアの侵略が始まることは確実だが、スパルタの政事を司る司祭たちは、託宣者の「戦いは許さぬ、それよりも祭りを」という言葉を守るようレオニダスに迫る。苦悩する彼は、信頼できる勇者たちを300人集め、北方を守るためにスパルタを後にする。圧倒的な数と力を誇るペルシア軍からスパルタを守ることができるのか、レオニダスたちの闘いが始まる。
映像美という言葉はあまり使いたくなーい。『斬新な映像に酔う』ってのは若い頃のおはなし。でもこの映画の新鮮な美しさには感動します、残酷に見えて、不必要に血みどろではないし、神話のような不思議な質感がある。終盤の、スパルタ王を中心に300人が死して横たわる絵は、ヒエロムニス・ボッシュの絵を連想させる凄みがあった。あの俯瞰図、ポスターになってたらいいのに。
男優陣が個性的でかっこいい!ドミニク・ウェスト=マクナルティ@TheWireが卑怯な裏切り者なのは残念だけどーいやその、せっかくだから皆さんと同様にカラダを張って戦ってほしかったわけで(爆)。ペルシア王のロドリゴ・サントロは大迫力の異形の者でうわーい、隊長のVincent Reganも味がある、息子があっけなく命を落とした時の壊れっぷりに感動。そう、あの若く美しい戦士二人の斬って斬って斬りまくるシーンは圧巻だった。殺戮シーンがいつまでも続いてほしいというのは不謹慎だけど、ずっと見ていたいほど美麗だった。身を乗り出してよだれ垂らしそうでした私。
なにしろ無駄がない。いくらでも詰め込んで長く、くどく作れるのに、それをしない。戦闘シーンにしても、もっとあれこれ見せたくなるのが人情(?)のような気がするけど、そこには溺れない。大事なのは、卓越した王と戦士たちが命を賭して国を守ろうとする姿、なんだよね。物語がシンプルで直線的な分、私は「シン・シティ」より好きかも。もう1回見てもいいな、ホントによかった。

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「アポカリプト」

2007/06/18(Mon) 18:25
movies

The WireのS1を見終えたので、スクリーンのマクナルティを見ましょ♪と「300」の筈だったのに席が取れず、「アポカリプト」に変更。結構人が入っている、それも年配の人がほとんど。
マヤ文明後期の中央アメリカ山間部。平和に暮らしていた部族の村に突如現れた人狩りの大群。抵抗する者は惨殺され、女性はレイプされる。そして大勢の男女が捕虜として捕らえられ、生き残った子供が置いていかれる。
連れていかれた先で女たちは奴隷として売られ、男たちは儀式の生け贄に。生きながらにして心臓をえぐりとられ、首を切り落とされる。主人公ジャガー・パウだけが逃げることに成功し、追っ手たちとの闘いが始まる。最初はただ走って逃げるだけだったが、森に生きる自分の本能に目覚め、森を味方につける術を瞬時にして悟った彼は、一人また一人と追っ手を片付けていく。なんとしてでも村の穴に置いてきた妻子の元に戻らなくてはならない。
確かに面白かったです。手に汗握るタイプの映画。ジャガー・パウと追っ手のシーンは本当にスピード感があって、アクション映画さながら。村の襲撃シーンや生け贄シーンはなかなか残酷で血がぴゅーと吹いてましたが、まあ見慣れてるので(?)気にならず。格段大げさというわけでもないので。でも近くにいた女性客が一人出ていっちゃったよ。
メル・ギブソンは、取り憑かれてるって感じがする。彼独自の歴史観と英語世界ではない別世界の再構築。登場人物たちの体に施された刺青や装飾、様々な民族衣装、儀式や建造物、どこまで史実に基づいてるのか知りませんけど、『ナショナル・ジオグラフィック』的な見応えもある。もう普通の世界では飽き足りないのねきっと。
万人に薦める映画じゃないけど、面白い映画ではありました。

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「あるスキャンダルの覚え書き」

2007/06/16(Sat) 18:27
movies

デビッド・エアー監督、パトリック・マーバー脚色、フィリップ・グラス音楽。ケイト・ブランシェット、ジュディ・デンチ、ビル・ナイ。
クリス・メンゲスのカメラは残酷だ。何度もしつこくバーバラ(ジュディ・デンチ)の手の甲を大写しにする。血管が太くごつく浮き出た手。苦労を積んできた手。シーバ(ケイト・ブランシェット)の白くなめらかな手とバーバラの手が交互に映る様は残酷なコントラストとしか言いようが無い。

バーバラは孤独な独身女性。労働者階級の子供たちが通う中学校で歴史を教えている、学ぶ気などさらさらなく反応の無い子供たちに向かって、マルティン・ルターの95ヶ条を説いたとて何になるのか。家に帰れば猫のポーシャが待つだけ。最近人と触れ合ったのはいつのことだろう?
ある日その学校へ新しい美術教師シーバが赴任してくる。独特なスタイルを持つ彼女はすぐさま教師たちを虜にした。バーバラは最初のうちは距離を置いていたが、生徒たちの喧嘩を止められないシーバを助けたため、二人の付き合いが始まる。やっと私の理解者が、私と相通ずるものを持つ者が現れたとバーバラは天にも昇らん幸せな気持ちになる。
このまま『いいお友達でいましょうね』が続けばよかったけれど、そうはいかない。シーバは男子生徒と性的関係を持ってしまう。なぜなのか自分にもよくわからない、優しく知的な夫(ビル・ナイ素敵!)と子供に囲まれた穏やかな生活に耐えられなくなったのか、ふと魔がさしたのか。少年とのセックスは明らかに罪、露見すればもちろん学校は解雇される、家庭も崩壊、社会的地位も何もかも失う。でもシーバは堕ちてしまった。「なんとかなると思った」というのは余りにも愚かで、失笑せざるを得ない。
シーバの生徒との関係を知ったバーバラは怒りと失望で身を震わせるが、即座に悟る。今回のことはチャンスだ、これで彼女を自分の支配下に置く事ができる。誰にも言わない代わりにあなたは私のもの、永遠の借りを作ったのよ。そしてバーバラとシーバの秘密の香りのする連帯関係が始まった。
少年とはすぐ別れる約束だったがシーバは守れないままでいた。何かとバーバラが顔を出してくることにシーバの家族が辟易し始める。なぜいつもあの女がいるんだ?と夫もイライラしている。バーバラの思いだけがどんどん強くなっていく、哀れなくらい。

この映画の見どころはジュディ・デンチだ。誰からも好かれず、ふれあいをもてない、でも人一倍寂しがりやで誰かとつながりたい、自分のことをわかってほしいと強く願い続けている。その願望がグロテスクな形でしか表現できない不器用な女性。あまりにも長い間そういう状態でいたから、自分がやや怪物めいてしまっていることがわからない哀れな女。
シーバに初めて食事に招待された時の、バーバラの上気した表情はまるで少女のようだった。友情で十分ではないか、でも彼女は友情以上でないと満足できない。
彼女の家は地下へ降りたところに玄関がある、その奥まった感じの家の中に罠を張ってずっと待っていたバーバラ。シーバは罠にかかるが、蜘蛛の糸を自分で切り、自分の足で歩いていくことを選ぶ。
先に見た友人が「まるで『サイコ』だ」とメールを寄越してきたが、さもありなんなラストがなんともいえない余韻を残す、味わい深い映画だった。

余談:シーバに恋したことを伝えてくれない?とバーバラに頼みにくる学校の同僚はスパーズのサポで「3-1で勝ったよ!デフォーが決めたんだ」(苦笑)一方バーバラの父はチャールトンのサポだったそうで。やっぱり映画の中ではスパーズ強いな。「チャリングクロス街84番地」でアンソニー・ホプキンスが見に行く試合もスパーズ戦だったもんな~。

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「うつくしい人生」

2007/06/04(Mon) 18:28
movies

南フランスの田舎町。ニコラの一家は牧畜を営んでいるが、ニコラ自身はまだ遊びたい、別の世界が見たいと、ややふらふら生活。デートから帰った夜、牛の出産に立ち会いなんとなく感動はしたが、農業一本の人生に入る決心はまだつかない。
しかし一家は厳しい状況に追い込まれていた。牛乳工場からの支払いが滞りがちで、トラクターの修理を断られ、種の仕入れも危うい。更に狂牛病のため牛は全て処分、破産に陥ってしまう。父親は自殺、祖父はショックで痴呆の症状が出始めてしまった。
母親は町に出てスーパーのパートを始める。ニコラは産直野菜や鶏をパリで売って儲けようと張り切るが、初日の帰途検問にひっかかり、保険に入っていなかった彼は3000フランの罰金を取られてしまう。すっかりやる気を無くすニコラ、どうして自分たちばかりがこんな目に遭うんだ。
養老院に入った祖父母を訪ねたニコラと妹パティは、祖父母の置かれている環境に耐えられず二人を連れて帰る。その帰り道、ニコラは決心する。山の家へ行こう、そこでもう一度やり直そう。自分たちには土をいじり、牛を飼い、乳を絞る生活が必要だ。
荒れていた家を少しずつ整え、トラクターや牛を揃えてニコラは再スタートを切る。元気の無かった祖父の目に輝きが戻り、祖母も微笑んでいる。

頼りなげなニコラだけど、彼の手はちゃんと覚えています。乳を絞り、チーズを作り、屋根葺きをやり、草を刈り。牛の出産も1人でやり遂げ、もう一人前の農夫です。最初は大丈夫かこいつ?!な顔だったけど、少しずつ締まってくる。迷いが全て消えたわけじゃないけど、祖父母や妹の落ち着き(でも妹はパリへ出ていくんだろうな、ただそれは山の家という帰る場所があるから出ていける、わけで)を実感して、自分の居場所はここだと肯定することができた。また、いっしょに歩いていきたい女性、マリアとの出会いも大きい。彼女に『歌うこと』、自然に体の中からわき上がってくる流れをそのまま声にのせる歌い方を教えてもらい、農作業の傍ら声を出してみる。全くの新しい体験が嬉しくて仕方がないニコラ。別世界の人間だった二人が、偶然の出会いから繋がりを作り上げていく様がとても素晴らしい。
祖父役のジャック・デュフィロがとてもいい。「太陽に挨拶をしなくては」自分の周囲に敬意をはらい、言葉をかける素朴な姿が『演技』という言葉を超えている。
そして南仏の自然と光がまぶしい映像、どこをとっても絵画のようだ。空気の匂いや温度も伝わってくるような画面だった。撮影は永田鉄男。
5年以上前に劇場で見て以来実はずっと忘れていたのですが、先週NHKBSで放映があり幸いにも見ることができました。近年公開された「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」はデュペイロン監督の作品だったのね、全然失念しておりました。借りて見たいと思います。

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